間違えていないのに、なぜか心に残らない。お子さんのピアノに足りないものは?

皆さんこんにちは!
宇都宮・東京・オンラインで、身体の使い方から演奏を見直すピアノレッスンを行っている長尾大志です!


お子さんの演奏を聴いていて、こんなふうに感じたことはありませんか。

「ちゃんと弾けている。間違えていない。でも、もう少し自然に聞こえたら……」

頑張って練習していることは分かる。けれど、何かが少し引っかかる。どこをどうすればいいのかは、うまく言葉にできない。

そんなとき、私がよく注目するのは、一つひとつの音よりも、音から次の音へのつながりです。

ここでいう「つながり」は、ただ音を長く伸ばして、隙間をなくすことではありません。メロディーが言葉のように、ひとまとまりの流れとして聞こえるかどうか。その違いについて、今日はお話しします!

目次

「こ!ん!に!ち!は!」になっていませんか

「こんにちは」を、一文字ずつ区切って言ってみてください。

「こ!ん!に!ち!は!」

発音は間違っていません。意味も伝わります。それでも、普段の挨拶とは違って聞こえますよね?

演奏でも、これに似たことがあります。

一音一音は正しい。リズムも合っている。でも、一つ音を出すたびに話が終わってしまうようで、メロディーとしての流れが感じられない。

聴いている側には明らかな間違いがないので、「なんとなく、しっくりこない」という感想になります。

大切なのは、すべての音をつなぎっぱなしにすることではありません。どこまでを一つのまとまりとして歌い、どこで息をつくのか そこに目を向けると、聴こえ方が変わってきます!

音の流れを考えるための、3つの視点

私がレッスンで確認することを、3つに分けてお伝えします!

①「間違えずに弾けた」が、練習の終わりになっていないか

止まらずに弾けた。間違えずに弾けた。最後まで通せた。

どれも大切な達成です。ただ、それだけを目標にしていると、「どんなふうに歌いたいか」を考える機会が少なくなります。

正しい音を弾けるようになったら、そのフレーズをどう聞かせたいかにも耳を向けてみる。

やさしく語りかけたいのか。元気に呼びかけたいのか。それとも、静かに終わりたいのか。

「音が合っているか」に加えて、「どう聞こえるか」を練習の中に入れる。

難しい曲が弾けるようになるまで待たなくても、短いメロディーから取り組めます!

② 一音ごとに、動きまで区切っていないか

ここは身体の使い方の話です。

私のレッスンでは、音を出すと同時に身体の動きも自然か?変に力んでいないか?までも確認します。

ただ、「力を抜こう」とするあまり、一音ごとに動きを終え、次の音のために構え直してしまう。構えて、弾いて、終わる。また構えて、弾いて、終わる。この繰り返しが、音楽の流れを妨げていることがあります。

ピアノはただ力を抜けばいいというわけでもなく、力を入れればいいというわけではありません。1つのフレーズに対し、身体が自然と使えるこの意識がとても大事になってきます。

力を抜くことと、動きの流れを止めることは、同じではありません

どこで支え、どこを自由にするかは、音型やその子の動きによって確認が必要です。「ずっと力を抜く」「ずっと重みをかける」という一つの指示だけでは伝えきれない部分です。

③ 弾く前に、歌のイメージがあるか

私がいちばん大切にしているのは、ここです。

どんな音を出したいかが先で、身体の使い方は、その音に近づくために考える。

「手首をこう動かす」「ここで力を抜く」と動きばかりに意識が向くと、動作を再現することが目的になってしまいます。

そこで、「このフレーズを、どう歌いたい?」と音に戻ってみます。

もっとも、「歌いたいイメージを持って」と言われるだけでは難しいですよね。私自身、学生時代に「もっと歌って」と言われても、何を変えればいいのか分からない時期がありました。

だからこそ、まずは実際に声に出してみることを勧めています!

私自身も、音への憧れから見直しました

私は東京音楽大学のピアノ演奏家コースを卒業しました。弾くことについては、訓練を積んできたつもりでした。

自分の演奏を見直すきっかけの一つが、コンサートで聴いたマルタ・アルゲリッチの音です。

アンサンブルの中で、彼女の音がスッと耳に届きました。私には、ただ音量が大きいというのではなく、他の音の中でも自然に浮かび上がってくるように聴こえたのです。

あんな音で弾きたい

その憧れから、約5年かけて自分の弾き方を見直しました。身体の使い方だけでなく、音の聴き方や曲の捉え方も、少しずつ考え直していきました。

その過程で私が実感したのは、動きだけを変えようとしても、目指す音が曖昧なままでは行き詰まるということです。

自分はどう歌いたいのか。そのイメージを持ち、実際に出た音を聴く。

身体の使い方を考えるときも、そこに戻ることを大切にしています!

家では、短いフレーズを一緒に歌うところから

まずは、お子さんが練習している曲から、短いフレーズを一つ選んでみてください。

それを「ラーララー」でも、鼻歌でもいいので、声に出して歌ってみます。上手に歌うことが目的ではありません。音程の正確さも、ここでは気にしすぎなくて大丈夫です!

歌ったあとで、こんなことを話してみてください。

「どこまで、一息で歌いたくなる?」「どの音に向かう感じがする?」「最後は、どんなふうに終わりたい?」

全部に答える必要はありません。一つ気づいたら、今度はその感じを思い浮かべてピアノで弾いてみます。

歌ったときと、弾いたときで、何が同じで何が違うか。それを一緒に聴いてみてください!

保護者の方も、ピアノが弾ける必要はありません。「私はこんなふうに歌いたくなるな」と、同じフレーズを歌ってみるだけで十分です。

正解を教える時間にせず、歌い方を一緒に試す時間にする

お子さんが声に出すのを恥ずかしがるなら、無理に歌わせなくても大丈夫です。保護者の方が歌ってみたり、一緒に演奏を聴いたりするところから始められます!

今のレッスンに、もう一つの視点を

音を正しく読み、リズムを覚え、曲を弾けるようになることは大切です。その取り組みの中に、「どう歌いたいか」を考える時間も加えていけたらと思います。

今の先生にも、「このフレーズをもっと自然に歌うには、どう練習したらいいですか」と相談してみてください。

私のレッスンにも、今の先生に習いながら受講される方がいらっしゃいます。普段のレッスンを続けながら、身体の使い方や音のつくり方を、別の視点から確認するためです。

「もっと歌ってと言われるけれど、どうすればいいか分からない」

「出したい音はあるのに、弾くと違ってしまう」

そんなときは、一度ご相談ください!

今の演奏を聴かせていただき、どんなふうに歌いたいのかを伺いながら、音の聴き方と身体の使い方を一緒に整理していきます。

まずは今日、練習している曲の短いフレーズを、お子さんと一緒に歌ってみてくださいね!

自分が指導する弾き方は小さなお子さんから大人の方まで、身体に優しく効率的なピアノ奏法を指導しています。

小さな体でも豊かで響きのある音が出せるようになり、これまで技術的な限界を感じていた方も、更なるレベルアップが目指せる方法です!

ぜひお気軽にお問い合わせください。お待ちしております!

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